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【年金数理】2人の条件付生命確率

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今回は、2人以上の連合生命において、死亡の順序に関係して定まるような確率、条件付生命確率について考えていきましょう。

 

条件付生命確率とは、2人以上の連合生命について死亡の順序に関係して定まる確率の事をいいます。

ここで、注意しなくてはならないのは、連生生命確率や最終生存確率とやや違い、死亡という事由を

中心に考える点にあります。

 

まずは(x)がt年内に死亡し、その瞬間に(y)が生存している確率について考えていきましょう。

これは、観察期間[0,t]の間において、注目するので、表記の仕方は下記のようになります。

 

ここでt→∞とすると、観察期間は[0,∞]となるので、式は下記のようになる。

となります。

これは、(x)が(y)に先立って死亡する確率ととらえることができます。

xの上にある数字の1は(x)の死亡が1番目であり、観察期間内にこの(x)の先だった死亡が起きることを

表しています。

 

これらの先立って死亡する確率にはそれぞれ

という式が成り立ちます。(証明は問題2を参照)

それでは問題を見ていきましょう。


問題1 ★☆☆☆☆ 相関関係式の利用問題

の時に、を求めよ。


解答

より、が成り立つので、となる。

 



問題2 ★☆☆☆☆  公式の証明問題

を証明しなさい。


解答

と変形できる。



問題3 ★★☆☆☆ 条件付生命確率の公式

死力が

   (0≦x<80)

の時、の値を簡単な分数の形で求めよ。


解答

を求めればいい。いま、わかっている情報が死力のみなので、ここで

より、


ここまでは、観測期間の中で、先立って死ぬ確率、つまり1番目に死ぬ確率を

学んできました。

 

今度は、2番目に死ぬ確率について考えてみましょう。

t年以内に(x)が死亡し、(y)がそれ以前に死亡している確率、つまり(x)がt年内に2番目に

死亡する確率

と表される。このxの上の2は観察期間[0,t]の間に(x)の死亡が(y)の死亡より後だって起きる

ことを表しています。

 

ここでをこの式に代入すると

と変形できる。これより、(x)がt年内に1番目に死亡する確率と(x)がt年内に2番に死亡する確率の和は

(x)がt年内に死亡する確率となることがわかる。

これは、重要な公式のため覚えておきましょう。

 

ではこちらの問題についても考えていきましょう。

 


問題1 ★★☆☆☆ 公式の証明問題

を証明しなさい。


解答

ここで被積分部分において

がなり立つので、

が成り立ちます。

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