今回は、特別保険料の算出について考えていきましょう。
特別保険料の代表的な算出方法としては、元利均等償却、定率償却、弾力償却の3つがあります。
今回は、そのうち元利均等償却について考えていきましょう。
以下の説明では保険料拠出時期を期初と仮定して説明していきます。
弾力償却は特別保険料に不等式を用いて一定の幅を持たせて、その幅の中で毎年の特別保険料率の決定を行う償却方法です。
設定した不等式の範囲内で、特別保険料を設定できるため、自由度が高く柔軟性に富んだ制度でもあります。
では、この不等式と保険料の設定方法について考えていきましょう。
不等式の設定として、下限特別保険料率、上限特別保険料率を設定してきます。
①下限特別保険料率の設定
下限特別保険料率は元利均等償却と同じように特別保険料率を算定します。
②上限保険料率の設定
上限特別保険料率は下限保険料率よりも短い期間の償却年数をもとに設定します。
(m<n)
下限保険料率と上限保険料率が設定できれば、その間に特別保険料率を設定します。
では実際に問題を通して理解を深めていきましょう。
問題1 ★★☆☆☆ 弾力償却
ある年金制度において、初期の未積立債務PSLoの償却のため、特別保険料に一定の幅をもたせて
その幅の中で特別保険料を毎年設定する弾力償却を採用した。具体的には下記の不等式を
設定し、運用を行うこととした。
運用当初の3年間は上限保険料を
を拠出し、第4年度以降の償却計画を次の条件で作成することとした。
・第4年度から第6年度の3年間に拠出する特別保険料を毎年とする。
・未積立債務の償却が第6年度までの6年間で過不足なく完了するようにする。
このときのXの値に近いものを選択肢の中から1つ選びなさい。ただし、予定利率は
3.5%とし、償却期間中に差損益の発生はないものとする。また必要であれば、下記の表
の値を使用しなさい。

(A) 6.5 (B) 6.6 (C) 6.7 (D) 6.8
(E) 6.9 (F) 7.0 (G) 7.1 (H) 7.2
解答解説
期初時点において特別保険料の収支の式を作る。未積立債務が6年間で過不足なく償却が完了するので
という式が立式できる。これより、Xを求めるとX=6.89176・・・
となるので、答えは(E)となる。
