この記事を読むためには高校数学2の微分、高校数学Bの数列、生存数に関する事前理解が必要になります。
今回は、死亡の法則の一つである1725年にド・モアブルの発見した死亡の法則について考えていきましょう。
この法則の特徴は生存数は等差数列的に減少するのではないかという仮定の下で考えられていますことです。
ド・モアブルはこれを
と定めました。この86は1725年当時の最終年齢ωであり、現在では86で覚える必要がないでしょう。このド・モアブルの発見した死亡法則を一般化してみると
(ド・モアブルの法則)
この法則は、1725年当時では、容易に生存数の計算が行えるという利点を持っていたらしく、ド・モアブルはこの式をもとに生命年金の計算を行ったといわれています。
ただし、現在ではこの式は単純ゆえに実際の計算をおこなううえでは正確な結果が出ないことでも有名です。ただし、1年間などの短い期間に注目してこの法則を利用するのであれば、結果も割と現実の値に近く、計算が楽であるという利点もあります。
では、この法則に関する演習をして理解を深めましょう
問題1 ★★☆☆☆
生存数がド・モアブルの法則にしたがうとする。
(1)を求めなさい。
(2)を求めなさい。
(3)を求めなさい。
(4)を求めなさい。
(wakuwaku-math作成問題)
解答解説
(1)ド・モアブルの法則より,
,
これより、より
となります。
(2)
よりこれを計算すると
となります。
この式は生存率より覚えやすいのでド・モアブルの法則の式とセットでこの結果を覚えておきましょう。
(3)
(2)の結果より導いた をtに関して微分すると、
が導ける。
余談ですが、この結果から余命の確率密度関数であるは一様分布に従うということもわかります。
(4)
という関係があり、これに(2)(3)の結果を代入し整理すると、
が導けます。
上記の問題を解いてもらった結果下記の関係がド・モアブルの法則(一様分布)の際に
成り立つことがわかります。
(確率密度関数)
(t年死亡確率)
(t年生存確率)
(死力)
これより完全平均余命も求めることが出来ます。
また、この死亡法則の下での平均年齢も考えてみましょう。
平均年齢は下記の式で表すことができ、
この式にド・モアブルの式
を代入し積分計算をおこなうと
を導くことが出来ます。この関係を知っていると、最終年齢から平均年齢を
即座に算出できるため、押さえておきましょう。
問題2 ★☆☆☆☆ ド・モアブルの法則時の平均年齢
生存数が
(0≦x≦105)
で表されるとき、平均年齢を求めなさい。
解答
最終年齢が105歳のため、これを3で割ると平均年齢は35歳とわかる。

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