今回は、なかなかわかりにくい閉じているって何なのかを解説しています。
整数の集合をSとしましょう。ここで、この集合をS={…,-2,-1,0,1,2,…}と表記してみます。
ちなみにこのように集合を表記する方法を外延的記法といいます。
とりあえず、集合の要素(元といいます)のどれかをとってきて加法、乗法をしてみましょう。
例えば、-2と3という元を選びましょう。すると
-2+3=1
-2×3=-6
となります。ここで計算結果(演算結果)を確認してみましょう。結果のどちらの値もSという集合の元々の要素ですよね。このようにある集合の要素を選んで、ある演算を行ったとき、その演算結果がある集合の要素であるというのを「閉じている」といいます。
Sは整数の集合なので1も-6も含んでいるのはわかりますよね。
上記の例に挙げたように整数の集合Sは加法という演算について閉じているといえます。
また、乗法についても閉じているといえることがわかります。
私たちの感覚では整数は加法、減法、乗法、除法できるとわかります。これは、整数の集合Sに演算としてこれらの四則演算が定義されているものとして認識しているからです。
このように、集合Sとそれに定義されている演算の組を(S; +, -, ×, ÷ )で表すことができ、
この組のことを代数系といいます。
ちょっとややこしくなってきましたね。
でももうちょっと頑張って、抽象化してみましょう。
ある集合Aに対し、演算★
(ここでは★を二つの元を使った演算、いわゆる二項演算として扱います。)
が定義されているとき、この集合と演算の組(A;★)を代数系Aといいます。
また、この集合Aの任意の2つの元に二項演算を施して得られた結果が集合Aの元であるとき、集合Aは演算★について閉じているといいます。
これが、代数系と閉じているの定義なので、しっかり覚えておきましょう!