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【年金数理】据置生命年金と長寿年金(Deferred life annuity)

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今回は生命年金における据置保険をご紹介しつつ、その性質について掘り下げを行って行きます。

生命年金の記号の左下にf|をつけて据え置き年金を表します。

 

 

(期始払据置生命年金)・・・①

    (期末払据置生命年金)・・・②

 


問題1 据置生命年金の性質 ★☆☆☆☆

(1)   のとき,を求めなさい。

(2)のとき、を求めなさい。

【wakuwaku math 作成問題】


◆解答解説

(1)

が成り立つので、これにそれぞれ値を代入すると=42,800となる。

(2)

より

であるならば、

 となる。

 


◆保証期間付終身年金(Life annuity certain and continuous)

今回は、保証期間付終身年金についてみていきましょう。

保証期間付終身年金は、一定の保証期間中は、被保険者の生死にかかわりなく年金を支払い、保証期間を過ぎてから生存しているときに年金を支払う

年金の事を言います。これは、つまり年金確定年金と据置期間付終身年金を組み合わせたものになります。

 

この年金現価は期初払・期末払とそれぞれ、

=・・・(期初払保証期間付終身年金)・・・①

 

・・・(期末払保証期間付終身年金)・・・②

 

となります。ちなみにこれらはx歳時点での年金現価になります。

 


問題1 保証期間付終身年金 ★★☆☆☆

年1回期切払60歳支給開始で10万円を給付する終身年金がある。今、60歳時点の年金現価額を変更せずに、年1回期切払60歳支給開始5年保証期間付終身年金に変更したい。さらに、保証期間中の年金額を現行の1.5倍に変更した場合、保証期間経過後の年金額は何万円になるか。小数第1位より下は四捨五入してもとめなさい。

予定利率は3.0%とし、基数表は次の通りとする。

【アクチュアリー年金数理 平成15年度 年金数理】


◆解答解説

終身年金の60歳時点での年金現価は

・・・❶

5年保証期間付き終身年金の60歳時点での年金現価は、保証期間後の年金額をAとすると

・・・❷

問題文より、これらの年金現価額の差はないので、

・・・❸

が成り立ちます。これをAについて解くと

A=7.84233034349より、

7.8万円とわかります。


問題2 さまざまな保証期間付終身年金 ★★★☆☆

加入年齢 40 歳、定年年齢 60 歳で、中途脱退者に対しては加入年数× 1の一時金、定年退職者に対しては年金額 2 を定年退職直後から年 1 回期初に支払う 10 年保証期間付終身年金を支給する年金制度がある。加入は年 1 回期初に発生し、脱退は年 1 回期末に発生し、保険料は年 1 回期初に払い込むものとする。財政方式は加入年齢方式とする。このとき、次の(ア)、(イ)の各問について
答えなさい。なお、必要であれば次の基数表および諸数値を使用しなさい。

<諸数値>

・10年確定年金現価率(年1回期初払い):8.971

・20年確定年金現価率(年1回期初払い):15.979

(ア)この年金制度の標準保険料として最も近いものを選択肢の中から1つ選びなさい。

(A)0.91 (B)0.94 (C)0.97 (D)1.00 (E)1.03

(F)1.06 (G)1.09 (H)1.12 (I)1.15 (J)1.18

 

(イ)

この年金制度の給付について、定年退職者に支給する年金額を、保証期間終了後は0.5とする20年保証期間付終身年金に見直すこととする。このとき、標準保険料率が(ア)の結果と一致するように中途脱退者に対して支給する一時金を一律k倍とする。このkの値について最も近いものを選択肢のなかから1つ選びなさい。なお計算に使用する標準保険料率は(ア)で選択した解答の率を使用しなさい。

(A)1.40 (B)1.45 (C)1.50 (D)1.55 (E)1.60

(F)1.65 (G)1.70 (H)1.75 (I)1.80 (J)1.85

【アクチュアリー年金数理 2022年 問2(2)】


◆解答解説

(ア)標準保険料率を求めていく。

まずは加入年齢方式のため、給付現価を考えると

\(\frac{R_{40}-R_{60}-20M_{60}+2(D_{60}\ddot{a}_{\overline{10}|}+\frac{N_{70}}{D_60})}{D_{40}}\)

=12.5956909965・・・❶

となります。

また収入現価は

\(\frac{N_{40}-N_{60}}{D_40}\)

=11.8319763104・・・❷

より、標準保険料率は、❶÷❷より、1.0645485953≒1.06となります。よって解答は(F)となります。

(イ)

変更後の標準保険料率は、

\(\frac{k(R_{40}-R_{60}-20M_{60})+\ddot{a}_{\overline{20}|}D_{60}+0.5N_{80}}{N_{40}-N_{60}}\)

これが、条件より、1.06と等しくなるので

k=1.84194348894≒1.85

よって(J)が正しい。


◆据置期間中の死亡に対する支給(長寿年金)

次に、据置期間中に年金受給権者が死亡した場合、遺族へ年金受給権者のk倍の年金をs年間支給するx+n歳支給開始の終身年金について考えていきましょう。

 

・・・①

これは、年1回期初払x+n年支給開始の終身年金に死亡給付金を付与したものになります。kは0.7などの数値に抑えられることが多く、その分、一般形の死亡給付金付きの年金と比較すると年金額が多く設定されていることが多いです。

では、問題を見ていきましょう。


問題1 長寿年金 ★★☆☆☆

年1回期初払60歳支給開始終身年金について、さまざまな条件を付与し、年金現価率を調べていく。次の3つの場合の55歳時における年金現価率としてもっとも近いものは次のうちいずれか。

予定利率は3.0%とし、とする。

(1)年1回期初払60歳支給開始終身年金の年金現価率を求めなさい。小数第1位までを求めなさい。

(2)(1)の終身年金に、60歳までの据え置き期間中に年金受給権者が死亡した場合に、死亡の翌期初から遺族に本人の0.7倍の年金を15年間支給する年金現価率を求めなさい。小数第1位までを求めなさい。

(3)(2)の終身年金に、本人への年金支給開始後15年以内に年金受給権者が死亡した場合には、死亡の翌期初から遺族に本人の0.4倍の年金を15年間支給する。この年金の年金現価率を小数第1位までを求めなさい。


◆解答解説

(1)

年金現価率は

より、14.1

(2)

年金現価率は、

より、0.246+14.109=14.355≒14.4

(3)

求める年金現価率は、

より、(2)の答えに、0.596を加えると、

14.8986≒14.9となります。

1⃣本人の終身年金を額を変更しない限りは、条件を付与していくことで、年金現価率は、上昇していきます。そのため、試験時間があとほんの少しという場合などは、終身年金現価率はすぐに求まるので、その値以上の選択肢を選びましょう。



問題2 さまざまな長寿年金 ★★★☆☆

以下の給付の60歳時点での年金現価率に最も近いものは次のうちいずれか。

・年金支給開始(65歳)までに生存した場合、本人に、年金額1の15年有期年金を年1回期初に支給

・年金支給開始までに死亡した場合、死亡の翌期初から配偶者に、年金額1の15年確定年金を年1回期初に支給

・支給開始後に死亡した場合、死亡の翌期初から配偶者に、支給期間である15年のうち残余期間にわたり同額の年金を、配偶者の生死にかかわらず年1回期初に支給

なお、予定利率は2.0%とし、本人の死亡時に配偶者が存在する割合は60%とする。以下の基数表と年金現価率を参考に計算しなさい。

【諸数値】(予定利率2.0%)

(A)11.2 (B)11.3 (C)11.4 (D)11.5

(E)11.6

【年金数理人 2022年】


◆解答解説

部分ごとに、年金現価率を分けて求めていきましょう。

まず、年金支給開始(65歳)までに生存した場合、本人に、年金額1の15年有期年金を年1回期初に支給する部分は

・・・❶

となります。

次に年金支給開始までに死亡した場合、死亡の翌期初から配偶者に、年金額1の15年確定年金を年1回期初に支給する場合は、死亡した際の配偶者の存在割合が0.6のため

・・・❷

となります。

最後に、支給開始後に死亡した場合、死亡の翌期初から配偶者に、支給期間である15年のうち残余期間にわたり同額の年金を、配偶者の生死にかかわらず年1回期初に支給する年金部分は、こちらもまず死亡したタイミングで配偶者が存在しているかの判定が必要なので、

・・・❸

となります。ここで、計算基数Cは問題文では与えられていないので、変形を行っていく必要があります。❸の分子部分に注目すると

・・・❹

ここで、下記の基数変形式を用いて、❹の{ }内の第2項を変形すると

❹は

となります。これより、

となるので、❶、❷、❸にそれぞれ基数などの諸数値を代入し、和を求めると、

11.31と年金現価率が導ける。よって解答は(B)となります。

 

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