今回は債務の返済方法について学習してみましょう。
債務の返済において、返済方法は多岐にわたりますが、毎期同額となる様な返済方法があり、これを元利均等返済といいます。また、この時の毎回の返済額を均等返済金といいます。ここで返済期間をn年としたとき、毎回の返済額の年額をRとするとn年間での返済金の現価は
\(Ra_{\overline{n}|}\)
となります。年金現価が年末払になっているのは、借りてからすぐに返金するといった期初払の形は現実の問題とし起こりえないからにほかなりません。
ここで元金をSとしたとき、各返済金の現価が、返金すべき元金Sと等しくなるはずなので
\(S=Ra_{\overline{n}|}\) (公式)
といった等式が成り立ちます。
この公式より各返済額は
\(R=\frac{S}{a_{\overline{n}|}}\)
となります。
◆
それでは毎回の均等返済金と元金の残高の関係について考えていきましょう。

均等返済金Rは内訳として、元金の返済を行う部分と利息の返済を行う部分に分けることができます。
まず元金Sに対して返済中は利息がSに対して付いていきます。第1回までの元金Sに対する利息は、
\(S・i=R・i・a_{\overline{n}|}=R・i・\frac{1-v^n}{i}=R(1-v^n)\)・・・①
となります。これが第1回の返済の利息部分になります。これより均等返済金から利息部分を除いた部分が元金の返済に充てられるので、
\(R-R(1-v^n)=Rv^n\)・・・②
と求まります。
①、②をの和を考えると、均等返済金となることも確認しておきましょう。
最後に、第1回目の返済後の残高は
\(S-Rv^n=Ra_{\overline{n}|}-Rv^n=R\frac{1-v^n-iv^n}{i}\)
\(=R\frac{1-v^n(1+i)}{i}=\frac{1-v^{n-1}}{i}=Ra_{\overline{n-1}|}\)
と求まります。
もし、返済回数が1年あたりk回であるのであれば、毎回の返済額は年k回払いの
年金現価の式を用いると
となります。この年1回払い時のRや年k回払い時ののことを均等返済金といいます。
問題1 元利均等返済 ★☆☆☆☆
返済の方法として次の2つを考える。
・返済額が毎回同額となるように返済する方法(元利均等返済)
・元金は均等に返済することとし、これに加えて毎回の返済時には未返済金に対する利息を支払う方法(元金均等返済)
元金1,000万円、返済期間30年、年1回期末返済、金利5%の場合、元金均等返済による返済額が元利均等返済額を下回るのは何回目からか。最も適当な整数を求めなさい。
\({a}_{\overline{30}|}=15.37245\)
【アクチュアリー 生保数理 H16大問1(2)】
◆解答解説
元利均等返済の毎年の返済額は、一定であり
\(\frac{1,000}{a_{\overline{30}|}}\)
となります。これを元金均等返済の返済額が下回る瞬間を考えていく。
元金均等返済のt年目の返済額は
\(\frac{1,000}{30}+\frac{1,000(30-(t-1))}{30}×0.05\)
これより、
\(\frac{1,000}{a_{\overline{30}|}}\)>\(\frac{1,000}{30}+\frac{1,000(30-(t-1))}{30}×0.05\)
⇔\(\frac{30}{a_{\overline{30}|}}>1+(31-t)×0.05\)
⇔\(t>(1+31×0.05-\frac{30}{a_{\overline{30}|}})÷0.05\)
よって、t>0.5984568172÷0.05
t>11.969136344となるので、tは12回以降となります。

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