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【年金数理】年k回支払の確定年金

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今回は、確定年金について深堀していきましょう。

 

まずは、1年間に支払われる年金の総計を年金年額といいます。

この年金年額を1として、年1回の期初、期末ではなく年k回支払うことを考えます。毎回の支払い額が\(\frac{1}{k}\)と年間でk回等分されることとなります。

この時、年金現価は各記号の肩に(k)と記して年間の支払い回数を示すものとすると、

\(\ddot{a}_{\overline{n}|}^{(k)}=\frac{1}{k}(1+v^{\frac{1}{k}+・・・+v^{n-\frac{1}{k}}})\)

\(=\frac{1}{k}・\frac{1-v^n}{1-v^{\frac{1}{k}}}\)

となります。また、ここで、名称割引率\(d^{(k)}\)

\((1-\frac{d^{(k)}}{k})^k=1-d\)

\(d^{(k)}=\left\{ 1-(1-d)^{\frac{1}{k}} \right\}^k\)

\(=k\left\{1-v^{\frac{1}{k}}\right\}\)

を用いると、

\(\ddot{a}_{\overline{n}|}^{(k)}=\frac{1}{k}・\frac{1-v^n}{1-v^{\frac{1}{k}}}=\frac{1-v}{d^{(k)}}\)

と上記のように、現価率と名称割引率で表すことができます。

 

同様に、年金終価も

\(\ddot{s}_{\overline{n}|}=\frac{1}{k}\left\{(1+i)^n+・・・+(1+i)^{\frac{1}{k}}\right\}\)

\(=\frac{1}{k}・\frac{(1+i)^{\frac{1}{k}}\left\{(1+i)^n-1\right\}}{(1+i)^{\frac{1}{k}}-1}\)

ここでも下記の名称利率\(i^{(k)}\)を用いると

\((1+\frac{i^{(m)}}{k})=(1+i)\)

⇔\(i^{(k)}=k\left\{(1+i)^{\frac{1}{k}}-1\right\}\)

年k回払の確定年金終価は

\(\ddot{s}_{\overline{n}|}=\frac{1}{k}・\frac{(1+i)^{\frac{1}{k}}\left\{(1+i)^n-1\right\}}{i^{(k)}}\)

となります。

上記の場合は、期初払で考えたが、期末払いの場合の年金現価、終価はそれぞれ

\(a_{\overline{n}|}^{(k)}=\frac{1-v^n}{i^{(k)}}\)

\(s_{\overline{n}|}^{(k)}=\frac{(1+i)^n-1}{i^{(k)}}\)

では問題について見ていきましょう。


問題1 年k回払の確定年金

次の式を示しなさい。

\(\ddot{a}_{\overline{n}|}^{(m)}=\ddot{a}_{\overline{1}|}^{(m)}・\ddot{a}_{\overline{n}|}\)


◆解答解説

\(\ddot{a}_{\overline{1}|}^{(m)}・\ddot{a}_{\overline{n}|}\)

\(=\frac{1-v}{d^{(k)}}・\frac{1-v^n}{1-v}\)

\(=\frac{1-v^n}{d^{(k)}}\)

これより、\(\ddot{a}_{\overline{n}|}^{(m)}=\ddot{a}_{\overline{1}|}^{(m)}・\ddot{a}_{\overline{n}|}\)

が成立する。


問題2

次の式を示しなさい。

\(\ddot{a}_{\overline{n}|}^{(k)}={a}_{\overline{n-\frac{1}{k}}|}^{(k)}+\frac{1}{k}\)


◆解答解説

\({a}_{\overline{n-\frac{1}{k}}|}^{(k)}=\frac{1}{k}\left\{v^{\frac{1}{k}+・・・+v^{n-\frac{1}{k}}}\right\}\)

これに\(\frac{1}{k}\)を加えると、

\({a}_{\overline{n-\frac{1}{k}}|}^{(k)}+\frac{1}{k}=\frac{1}{k}\left\{1+v^{\frac{1}{k}+・・・+v^{n-\frac{1}{k}}}\right\}\)

\(=\ddot{a}_{\overline{n}|}^{(k)}\)

となります。

1⃣上記の式は、\(\ddot{a}_{\overline{n}|}^{(k)}-\frac{1}{k}={a}_{\overline{n-\frac{1}{k}}|}^{(k)}\)という形にすると、元利均等償却の1回目の返済後の元金残高を求めるのに活用できます。


参考文献:

生命保険数学の基礎 アクチュアリー数学入門第2版 東京大学出版会

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