今回は、変動型の生命年金について考えていきましょう。
変動年金とは、年金額が一定ではなくあらかじめ決められた規則に従って変動する年金のことを言います。これらの計算処理を行う際は、上位の計算基数である
を用いることが多いです。
まずは、期初払の年金で年金額が第1年で1、第2年で2とどんどん増加していく、期初払いの累加年金についてみていきましょう。
・・・❶
となります。期末払いの時には、
・・・❷
ここで、❶と❷のn→∞を考えると
・・・❸
・・・❹
となります。
ここで重要なのははだんだん増えていく階段の面積図をイメージできることです。
問題1 変動型の生命年金 ★★☆☆☆
初年度の年金額がnで毎年1ずつ年金額が減少し、最終的に1となるようなn年変動終身年金の、x歳時の期初払い生命年金現価率は次のうちいずれか。
(A) (B)
(C) (D)
(E)
【アクチュアリー 年金数理 平成10年 改】
◆解答解説
解答は(B)となる。これは、縦がn、横がnの正方形型の面積図を使ってイメージするとわかりやすいです。
今回の選択肢にはないが、
も選択肢にあれば、これも解答となりえます。この場合は縦がn+1、横がnの面積図をイメージしています。
問題2 変動年金 ★★★☆☆
初年度の年金額が2nで毎年年金額が減少し、最終的にn+1になるような支給期間がn年の有期年金において、支給開始時における年金受給権者(x歳)の年金現価として適切なものは次のうちいずれか。なお、給付は年1回期初払いとする。
(A)
(B)
(C)
(D)
(E)
【年金数理人 2020年度】
◆解答解説
縦が2nで横がnの長方形の面積図を考えるとイメージしやすいです。
解答(A)
問題3 mod4の年金 ★★★☆☆
次の<年金制度 A>、<年金制度 B>について、支給開始時点における年金現価が一致して
いるとする。
<年金制度 A>
・予定利率:2.0%
・支給開始年齢:60 歳
・支給時期:年 1回期初払い
・支給期間:終身年金
・年金額:下表のとおり

(注)整数𝑎, 𝑏, 𝑐に対し、「𝑎 ≡ 𝑏 (𝑚𝑜𝑑 𝑐)」とは、(𝑎 − 𝑏)が𝑐で整除されることをいう。
<年金制度 B>
・予定利率:2.0%
・支給開始年齢:60 歳
・支給時期:年 1回期初払い
・支給期間:10年確定年金
・年金額:年額𝐾
このとき、𝐾の値に最も近いものは次のいずれか。なお、必要であれば、以下の諸数値を使用しなさい。
【諸数値】
・年1回期初払いの10年確定年金現価率(予定利率:2.0%):
9.16224
・基数表(予定利率:2.0%)

(A)1.84 (B)1.87 (C)1.90
(D)1.93 (E)1.96
【年金数理人 2023】
◆解答解説
まず年金制度Aの給付は、下記の図のように山と谷を繰り返す離散型の波の形となっています。

これより、60歳における年金現価は、
・・・❶
となります。
※Wはwaveのwを便宜上使用しています。一般的に使用される表記ではないので注意。
次に、年金制度Bの年金現価は・・・❷
題意より、❶=❷からKをもとめると
K=1.8691となるので、(B)が適切。
1⃣この問題では基数表が与えられているが、基数表を残念ながら埋めることができないように作問されています。そのため、基数表を埋めようと思考をすると沼にはまってしまいます。

ピンバック: 【年金数理】年金数理人 2023年度 過去問解説 – wakuwaku math